つくろう!和音読絵本(2年音楽づくり)〜第0時〜

公開日: 2024年9月17日火曜日




題材に入る前に、1時間、和音を鳴らして味わってみる時間を設けました。

和音を鳴らしてみて、どんなことを感じるか言葉にしてみる活動を行いました。
子どもたちに提示したのは、次のような楽譜です。


和音の名前、どの鍵盤を演奏するのかを表示した楽譜です。
これを提示すると早速多くの子どもたちが鳴らします。

T:ドの和音は、どんな感じがしますか?
C:ジャーンっていう感じ。
C:ドっていう感じ。
C:ドミソって感じ。

ここで感じたのは、子どもたちが、和音から感じることを言葉にすることが現時点では難しいということです。まず、擬音語で表しているものは、耳に入ったそのものの音を表現しようとしている発言です。それからドやドミソというものは、楽譜に表れた事実です。
和音からどんなことを感じるのかということを考えること自体に手立てが必要であると判断しました。

ですが、まずは、今回の題材で用いる予定の8つの和音の楽譜を提示して、一人一人ワークシートに書くようにしました。題材に入る前の子どもたちの姿を捉えたかったからです。このワークシートは、ほとんど書けないという子どももいました。

次に、どんなことを感じたのか発表する時間をもちました。子どもたちの表情がかわったのは、ミの和音で感じたことをさやかさんが発言したときです。
T   :ミの和音からはどんなことを感じましたか。
さやか:おばけやしきかどこかでなる音みたいだと思いました。
T   :おばけやしき。もう一度鳴らしてみよう。せーの!
C   :(ミの和音の演奏)
こうた:ぼくは、列車が来る音みたいだと思った。
C   :おー!いっしょだ!
せいご:ぼくは、かなしい感じがするみたいな音だった。
なつみ:私は、へんてこりんな感じがした。音が多くてはちゃめちゃに聴こえた。

さやかさんが発言したことを契機に、和音から感じることを言葉で表すいろいろな表し方が出てきました。
さやかさんやこうたくんが発言した「どこかで聴いた音に似ているという表し方」、せいごくんが発言した「感情と関わらせる表し方」、なつみさんが発言した「客観的な印象を語る表し方」の3つです。
挙手をする子どもたちは、次第に増えていきました。友達の発言を受けて、自分の感じたことにぴったりの言葉を見つけて話すというという道筋が見えてきたように感じられました。

この後、今回用いる8つの和音から感じることを語り合って終わりました。

板書を見てお分かりいただける通り、後半にかけて和音を表す言葉が増えてきています。感じたことを紹介するための言葉を獲得し、友達の感じ方との大小さまざまな違いを出し合うことができました。

次時から本格的にこれらの和音を使った音楽づくりに取り組んでいきます。

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