6年「われは海の子」① 範唱CDの良し悪し

公開日: 2016年9月4日日曜日

6年生「われは海の子」
私はこの歌が大好きです。
祭囃子のような、ドーンドドンドンというリズム
寄せては返す波のような旋律線と強弱
そしてお気に入りは
「渚の松に吹く風を いみじき楽と我はきく」という歌詞

子どもたちに感じさせたいことはこのようなことであり、
考えさせたいのは「だから、こう歌う」ということ。

こんな思いをもって、教科書や楽譜を前に教材研究するわけですが、最後に範唱CDで悩みます。
範唱はオーケストラの華々しい前奏で始まり、ビートの効いた「われは海の子」です。
…何かイメージと違う。そしてピアノ伴奏版は伴奏のみで歌がない。
そして、今プロの歌手の音源は手元になし。

2学期の授業では結局、自分で歌い、その後にオーケストラ版を聴かせました。
試しにどちらが良いか尋ねると、ピアノ伴奏がよい派が3分の2ほど。
クラスによっては4分の3ほど。
生演奏だからということもあるのでしょうが、理由を聞くとそのような意見は出ず、
「オーケストラ版は、浜辺というより海の上を船が進むかんじ。写真とか歌詞と違う」
「外国の海のイメージで、日本ぽくない。ピアノのだけのほうが、少し寂しくて日本のイメージ。」
だそうです。
逆にオーケストラ派は
「元気があって格好いい。」
「海の広い感じはオーケストラ版のほう」
だそうです。
他にも意見は出ましたが、歌詞の内容に注目して意見を言っている子どものほうが、ピアノ伴奏がよいと考える傾向にありました。

子どもたちが同じ土台で話し合いながら、自分たちで学びを深めていくためには、工夫する要素、工夫を考える箇所などの条件の制御が必要です。
「われは海の子」は歌唱の授業ですが、伴奏がもつ要素もありますし、子どもたちは伴奏についても知覚・感受し、表現の工夫を考えていくと思います。

教科書のページに現れない要素もかかわってくるのは、少し複雑で制御が難しいですね。
題材の終わりに、もう一度伴奏についても扱いたいと思います。
内容や工夫を考えたあとに再考させると、意見が変わりそうな気がします。
どちらを選んでもよいのですが、この過程でより子どもたちは曲やその表現について深く考えると思うのです。

文責:中島

※1学期分のふりかえり、予告した分が終わっていませんが、思ったことをつぶやくことにしました。順不同ですみません。
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