「赤とんぼ」実践編
公開日: 2016年11月2日水曜日
「赤とんぼ」実践編子どもたちが「赤とんぼ」で最も注目したのは、1番と4番の歌詞の赤とんぼでした。
同じなのか違うのか。
子どもたちの歌詞についての考えは
①1番の赤とんぼは誰かにおんぶされてみた赤とんぼを思い出している。
だから昔の話で、トンボはたくさんいそう。大きく見えそう(自分が小さいから)。小さく見えそう(たくさんいるから、そんなに近くではない)。
懐かしい 田舎 寂しい セピア色
②4番はとまって「いるよ」竿の先。だから、今の話。多分大人の作詞者が見ているトンボ。
竿の先だから1匹だけだろうし、小さく見えそう。
懐かしい 寂しい 悲しい お母さんを思っている 故郷を思っている(今は違う場所)
この違いをどうやって表すか。
変えられる要素を問うと
・強弱 ・速さ ・声色
に関する意見が出てきたので、この3つで考えさせました。
1番は、楽譜に書いてある通りであるはずだ、という意見から、
4番の歌い方について考えました。
・前半は一番と同じ歌詞だけど、思い出ではなく今の場面だから、一番より大きめがいい
生っぽい声がいい。
・「とまっているよ」は曲全体の山になっていると思うので、一番大きくしたい
だんだん大きくした方が盛り上がる。
・「竿の先」にいろんな気持ちを入れたい。
寂しさとか悲しさを表すために、小さめにゆっくり歌う。
だんだんゆっくりするのもいい
お母さんを懐かしく思う感じを出す=最後を長くのばす
息をいっぱい混ぜた、ため息みたいな歌い方をしてみる など。
実際には出た意見をその都度みんなで試して歌いながら、表現を考えていきました。
弱く歌うという大方針は概ね共通していましたが、弱くする場所は「竿の先」から派と「とまっているよ」から派に分かれました。
結論を出すことが目的ではないのですが、全体でどちらが良いのかを検討。
文のまとまりに注目した子どもは「とまっているよ」から。
「竿の先」派の意見を集約すると、曲全体のバランスを考えた時に、早くから弱くしてしまうと勿体無い、3段目は旋律に合わせて膨らませて、最後だけ弱くゆっくりした方が効果的というような考えでした。
最終的には自分の考え、表現の工夫をワークシートに書いてまとめとし、以下の内容も明示しました
着目した要素:強弱、速度、音色
関連づけて考えた要素:歌詞、作詞・作曲の背景等
今回の学習では、これらをもって多面的に楽曲を捉えて表現を工夫した、ということ
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