【研究授業】ようこそ!サウンドキッチン(音楽づくり) 3時間目

公開日: 2023年5月15日月曜日

 音楽科の上原です。
紙を使った音楽づくり「ようこそ!サウンドキッチン」の3時間目を実施しました。

授業の冒頭は,3人の前時の振り返りを紹介することから始めました。


しゅう:組み立てる!
かずや:音楽にする!
上原 :なにか気づいたことない?
ゆうと:組み立てる,野菜を切るとか,水で手を洗うとか,音を組み立てるのが音楽だから,そこがいいと思う。
上原 :音をつないでいくと音楽になるから,じょうくんのはいいと思ったんだね。

上原 :「…楽譜にしたいです。」
C  :楽譜!
上原 :まだ書いているところはないよね。
すずか:考えてはいるんだけど。
上原 :図形譜をどう書くのかを確認してから活動に入ろうね。

本時は,次の中間発表会に向けて自分の作品を楽譜として表すことに取り組ませたいと考えていました。楽譜にしたいという振り返りを取り上げることで,自分たちの作品を楽譜化する必要があることを明確にし,中間発表で考えが共有できるようにしました。

揚げ物のグループの活動の様子は以下の通りでした。
りょう:タタタタタタ…(一つのボタンを連打)
とうや:水で手を洗う音できたよ。
じょう:これいいやん。
はるき:まず水,まず水。
じょう:じゃあぼく水いっていい?
そうた:だれかが1人になるんじゃない?それは話が違うよ。
りょう:僕揚げる音したい。次,パン粉はどう?
じょう:たまごわっていい?
とうや:僕はから揚げをとるだよ。
りょう:パン粉は?
C   :・・・。
どの音の再生を担当するかで役割分担が難航しているようでした。どうにか分担をしているとき,私が机間指導に来ました。楽譜に掛け算の計算式が書いてあることが気になって,以下のようなやりとりをしました。
上原 :×10って,10回押すってこと?なるほど。
はるき:ぼくは20回ですよ。20回もいるかな。
りょう:ここはこうです。(2本の指で2つのボタンを交互に素早く連打)
上原 :あ,そんな感じなんだ!1,5って,1と5ってこと?
しゅう:組み合わせると,またさらに音楽が1ランクあがって,ダブルアタックみたいになる。

たまたま通りかかったしゅうくんが,2つのボタンを交互に押すことのよさを言語化したことで,この班は自分たちの作品に自信をもちました。その後,役割分担がスムーズに行き,たまごの割り方を銃を使って撃つ振り付けをしたらおもしろいんじゃないか,面白い要素を色々入れたいなという思いをもち始めました。自信をつけたことで,料理の音を慎重に再現し続けるのはなく,自分たちなりに発展させたいという思いをもったようでした。

授業の最後には,本時でどんな活動をしたのか,次は何をしていきたいのかということを別のグループの人と話し合いました。その中で揚げ物班のじょうくんは次のように話していました。

じょう:役割分担と順番を決めて,それがなんでかっていうことを話し合いました。
けんご:あー。
そうた:いっぱいやったもんね。
じょう:おもしろ的なことを入れたいねってなったね。
そうた:おもしろは,ちょっとお楽しみにしてほしいね。思いついている人いないと思うよ。たまごを割るが変わったんですよ。
けんご:ぼくは,音までつくって,それで楽譜までつくったんですよ。料理をつくる順番に合わせてつかいました。
そうた:次は図系譜を実際に鳴らしたいと思います。

面白さに目が向くようになった班が出てきましたが,多くの班が,料理の手順ごとにつくった音を鳴らしていくということを計画しているようでした。忠実に再現したところで,「似ている」というよさはあるものの,それはそこ止まりです。子どもたちが自分たちなりに面白いと思う要素を入れていくという発想をもつことと,「つなげ方」という音楽の仕組みに留意することが同時に起こっていくことで,音楽の仕組みの工夫によって生まれる面白さに気づいていくと考えます。

次時は,自分たちの現在考えたことを発表したいという思いが高まっている班を全体で発表するように取り上げ,発表を通して音楽の仕組みによって生まれる面白さに向かっていけるようにしていきたいと思います。

音楽科
上原 正士



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